Nishida Koji ブログアーカイブ

No.113 「ピラミッドの頂点を目指して」

hitorigoto

アメリカ生まれの心理学者、アブラハム・マズロー(1908-70)の「欲求階層説」。
大学生なら卒業までに一度は耳にするはずである。
マズローは、人間の欲望には優先順位があり、それらの欲求をピラミッド型に
5段階の序列をつけて説明した。
そして、下の欲求が満たされたときに、その上の欲求が生じてくると考えた。

ピラミッドの一番下にあるのが、「生理的欲求」で、生き抜くための食事や、
排泄をきちんと満たしたいという欲求。
下から2番目は「安全の欲求」で、普段の生活が危険にさらされることなく
安全に暮らしたいという欲求。
3番目は「所属の欲求」で、仲間を欲したり、組織の一員となって働くことを求める欲求。
4番目は「自尊心の欲求」で、組織の中で認められたい、他人から尊敬されたいといった欲求。
そして、ピラミッドの頂点に立つ5番目が、「自己実現の欲求」である。

私が千葉大学教員を卒業し独立する決意に至るとき、この理論にお世話になった。
今の自分がどの欲求段階にいるのかを冷静に見つめることができたからである。

1965年、日本生まれの私は、幸い第1と第2の欲求はすでに満たされていた。
小学生あたりからは、第3の欲求であろうか。
大学卒業後、社会人になってからは、第4段階に入り、千葉大学教員生活を通じて満たされた感がある。
そして、いよいよ頂点を目指したい欲求に駆られた。

最終段階の「自己実現の欲求」は、自分自身の夢や理想を実現したときに満足される欲求である。
ここには、他人からの評価は存在しない。
たとえ他人から評価され、尊重されたとしても満足を得ることはなく、
自分の可能性に向かってチャレンジし続けるという欲求である。

マズローは、この自己実現こそが人間の最終的なゴールであると位置付けた。

今、千葉大学教員という身分を卒業することに、少しの未練もない。
これから、ピラミッドの頂点を目指し、一歩一歩歩みを進めていく。

2009年1月
#113 ピラミッドの頂点を目指して