Nishida Koji ブログアーカイブ

No.76 「人体の奇跡」

hitorigoto

先日、親指の爪を割ってしまった。
大した怪我じゃないと思っていたら、ちょっとした日常生活に不便を感じる。
思うように文字が書けない。
歯磨きがうまくいかない。
瓶の蓋をさっと開けられない。などなど・・・。
親指って結構な役を果たしていたのだと、あらためて感心する。

千葉大学卒業後、言語聴覚士として活躍する学び子(独り言Vol.20ご参照)・田中奈三江の言葉を思い出す。言語聴覚士とは、言語や聴覚に障害のある人に対して、その機能の維持向上を図るために、助言・指導や様々なトレーニングを実施する専門家だ。
「先生、人間が言葉を発することは、本当に奇跡なんです。いや、言葉だけではありません。こうやって手を上げること、足踏みすること、指を1本1本曲げること、これら人間の行動すべてがまさに奇跡です。」

彼女の言葉を脳裏に浮かべながら、5本の指を眺めて見る。
この5本の指1本1本に、それぞれが持つ微妙な役割がある。そして、この5本が絶妙なバランスを発揮することによって、手という奇跡を生み出す。
そんな目で、自分の身体の一つひとつを見つめ直してみると、己自身が奇跡の塊なのだと実感する。

この奇跡に感謝し、この奇跡を満喫したい。
あらためて、強く心に思う。

2005年12月
#076 人体の奇跡