Nishida Koji ブログアーカイブ

No.10 「一人暮らしのススメ」

hitorigoto

4月から親元を離れ一人暮らしを始めた人も多いことだろう。数か月が経ち、生活のリズムが掴めてきたと同時に、新たな「発見」も多いのではなかろうか。

憧れの一人暮らし。うるさい親からの開放感。ちょっと自分が大人になったような優越感。
「好きなことメチャメチャやってやる~!」なんて気分で、ワクワクしながら上京したのを、私自身も昨日のことのように覚えている。

しかし、そんな悠長なことを言っていられたのは、ほんの数週間だった。これまでの甘えた自分と直視せざるをえない状況が、しっかりと待ち受けていた。

まずは食事。なかば「男子厨房に入らず」の環境で育った私は、食事は座れば出てくるものと思っていた。が、頼みの彼女は福岡にいるし、作ってくれる人などいよう筈がない。毎日外食。すぐに飽きてきて家庭料理が恋しくなる。酒好きな私は、お金もすぐに底を突く。

洗濯物は、洗濯機に入れておけば、きちんとたたまれてタンスに戻ってくるものだと思っていた。が、洗濯物はたまる一方。重い腰を上げてはじめて洗濯機をまわしたとき、洗剤の量がわからず、入れ過ぎて洗濯機から泡があふれ出たのを覚えている。

それから部屋の掃除。きれい好きな母親の環境の中で育った私は、部屋が汚い状態にあるのを好まない。これまた当然のごとく誰もきれいにしてくれない。やっぱり自分でやるしかない。
今思うと、こういった面で私の両親はなんと私を甘やかせて育てたことかとつくづく思う。(笑) 姉は厳しく躾られていたのだが。。。

ともあれ、「自由」を手にした代償に「自分のことはすべて自分でする」という、いわば当たり前のことを、このとき初めて実感したのである。

日頃何気なくしてもらっていることは、当然のこととして捉えてしまいがちである。「失ってみてはじめてわかる」とはよく言ったものだ。時には、「失った状況」を自分自身に課してみることも、必要なことであろう。
特にモノが溢れた生活にどっぷりと漬かって育った現在の若者たちには、是非実践してもらいたい。
「若いときの苦労は買ってでもやれ」という教えにも繋がることであろう。

ともかく一人暮らしは大変。
「え~、全然大変じゃないよ。」っと言っているそこの大学生。
まずは学費を自分で払って、ご家庭からの仕送りを無くしてから発言しなさい!

一人暮らしをはじめた皆さん。
これからもたくさんのことを「発見」してください。

2000年6月
#010 一人暮らしのススメ